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救命救急センターについて

概要

当救命救急センターは平成6年に病院併設型の救命救急センターとして開設されました。現在、船橋市(人口約64万人)を中心とする東葛南部地域医療圏(人口約110万人)の三次救命救急センターとして機能しています。

また船橋市消防局・船橋市医師会と連携し船橋市救急車医師同乗システム(ドクターカー事業)を24時間365日運用しており、日本のドクターカーシステムの先駆けとなっています。ドクターカーの年間出動数は約1,500件で、出動した症例の多くを当救命救急センターで受け入れております。これまでに多くの研究発表を行い、各方面から高い評価を得ています。


当救命救急センターは一次~三次救急まで幅広く患者を受け入れています。年間の全受診者数は16,000人、救急車受入数は約4,400台です。重症患者に対してICU/CCU 8床、ACU 7床の他、後方支援病床として28床を備えています。
また災害拠点病院に指定されており、地域急性期中核病院として重要な役割を担っています。

 

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救急外来とドクターカー

救急外来では救命救急センタースタッフが研修医とともに、一次~三次救急患者の初期診療を行い、診断が付き次第、各診療科専門医と協力しながら診療に当たります。心肺停止蘇生後、多発外傷、敗血症、ARDSなど集中治療を必要とする症例、急性薬物中毒などは麻酔科集中治療科として救命救急センタースタッフが主治医となり診療します。
また院外心停止、急性心筋梗塞症や不安定狭心症などの急性冠症候群、急性期脳卒中、意識障害、重症喘息、多発外傷、多数傷病者発生時には、スタッフがドクターカーで現場に赴き、現場で蘇生行為や初期診療を開始し搬送しています。

 

 

カンファレンス&レクチャー

救急症例カンファレンス:毎朝15分~20分、入院症例のレビューと治療方針の確認
船橋市研修医合同カンファレンス:1~2ヶ月毎、船橋市内の臨床研修病院(千葉徳洲会病院、船橋二和病院)の研修医・指導医が参加します。
腹部、心臓などの超音波診断研修:独自カリキュラムにて生理機能検査室と連携して行っております。
後期研修医は、耳鼻咽喉科や眼科、整形外科の診察や処置の基本手技を習得するため一定期間ローテーションします。

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抄読会:英語論文(毎週水曜日午前7時30分~)
当直前の研修医向け集中レクチャー:4月~6月まで全20回

 

 

 

 

船橋PTLS(Primary-care Trauma Life Support;外傷初期診療講習会):全国の救急医療の第一人者(箕輪良行先生、林寛之先生、今明秀先生、岩田充永先生など)を多数講師に招き、外傷初期診療の講習会を開催しています。当院初期研修医(必須受講)、ドクターカー同乗医師、救急スタッフ、地域医師会所属医師などを対象に、診断・処置についての講義・実技実習・模擬診療などを行います。
受講については外部からも広く募集しておりますので、詳しくはPTLSのホームページをご参照ください(http://www.ptls.jp)。

BLS(Basic Life Support), ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support), PALS(Pediatric Advanced Life Support):BLS、ACLSは当センター初期研修医の必須履修項目となっています。

 

 

 

特徴

当救命救急センターの特徴は、ドクターカーによる初期診断・治療、トリアージを含めたプレホスピタルケアから、インホスピタルの救急外来から集中治療まで、一貫した診療を行っていることにあります。重症患者をファーストコンタクトから急性期治療まで連続して関わることができる施設は多くありません。

また麻酔科との連携で、気道確保、循環管理、呼吸管理などを学ぶ点から積極的にローテートすることを推奨しています。麻酔科研修を通じて気道管理や血管作動薬等の薬剤に習熟し、多くの科の手術にも触れる事で適応や治療に関する知識を深めることができます。
集中治療としては、人工呼吸器管理はもちろん、ECMO(膜型人工肺)、CRRT(持続緩徐式血液濾過)、IABO(大動脈閉鎖バルーン)、外傷TAE(動脈塞栓術)なども救命センタースタッフが行っております。
救命救急センターは個々のスタッフの専門的なスキルを生かし、コミュニケーションを取り合いながら、柔軟に対応して適切な分業を行うハイブリッド型救命センターを目指しています。
また大学附属病院のような研究機関ではありませんが、豊富な臨床経験や消防組織とも緊密な連携関係にあるため、対外的に通用する研究発表を発信しています。

後期研修医の募集

救急医を志望している人は勿論、プライマリーケアの研修をしたい人、将来の専門診療科は決めているがその前に急性期医療全般を把握したい人など、救急医学に興味があり熱意のある医師を募集しております。

また、救急科専門医の資格だけでなく、麻酔、集中治療、放射線、循環器、外科などのサブスペシャリティー資格取得や学位取得の支援も致します。
随時見学・相談など受け付けておりますのでご連絡ください。

 

 

勤務体制

平日8時30分から17時まで
週休2日
院内保育所あり
当直回数5~6回/月
入院患者診療はチーム制です。

後期研修の具体例

本人の希望によりアレンジは可能です。
国内留学、他院、院内他科研修など積極的に行ってきた実績があります。
特に血行動態、鎮静、気道確保などを学ぶために麻酔科研修と集中治療の両方を学びたい方にはおすすめです。

1.カリキュラム例1

3年目 救急9ヶ月、選択3ヶ月(整形、麻酔、眼科など)
4年目 救急6~9ヶ月(ドクターカー当番も含む)
他院研修3~6ヶ月
5年目 同上

2.カリキュラム例2

3年目 麻酔、週1~2回救急
4年目 麻酔、週2~4回救急
5年目 選択3ヶ月、救急9ヶ月

取得可能専門医資格など

麻酔科認定医
救急専門医
集中治療専門医など

学生実習・研修医募集についてのお問い合わせ

医学部学生、研修医、後期研修医の見学は随時受け付けております。
また、業務拡大を目指してスタッフも募集していますので、ご連絡ください。
連絡先:船橋市立医療センター総務課
Tel         047-438-3321(代表)
E-mail   fkengaku@mmc.funabashi.chiba.jp

先輩研修医から

私は卒後初期臨床研修を終了後に、形成外科の後期研修を開始しました。専門分野の勉強に時間を割かなければならない中、当直では専門外の疾患の診断や対処をしなければならなかったり、緊急時の対応を迫られたりもしますが、その当時の私は適切に対応できる自信も実力もなく、不安を抱えたまま業務をこなす日々でした。そのような不安が解消されることなく、2年間の後期研修の後に臨床を離れることにしました。しばらくすると、もう一度やり直したいという気持ちが芽生えましたが、そのまま形成外科に戻っても以前と同じことになってしまうと考え、救急を1-2年程勉強してから形成外科研修に戻ることにしました。3次救急病院で研修したいと思い、20124月から船橋市立医療センター救命救急センターで勉強させて頂くことにしました。

苦手な分野にブランクもある状態で飛び込んだので、救急研修開始当初は全くついていけず大変でした。色々と悩みを抱える中、相談すると親身になって研修を続ける手立てを考えてくださった先生方のおかげで、苦しい時期を乗り越えることができ、徐々に救急医療の面白さも感じ、3年が経過し救急専門医を取得することができました。船橋市立医療センターの雰囲気、居心地が良かったこともあり、そのまま救命センター勤務を継続。2016年には約10ヶ月の産休育休期間を頂き、20177月から職場復帰をしました。院内保育所があり子供の預け先はすぐに決まり、復帰当初は昼休みに母乳を与えに行くこともできました。周囲の先生方のご配慮により、妊娠が判明してから当直業務の免除や、復帰後に慣れるまでは週3日勤務とさせて頂き、自身の体調不良や子供の発熱で欠勤することもしばしばありましたが、温かく支えて頂き、仕事と子育てを両立することができました。

救急医療は幅広い知識と手技が求められ、いつまでたっても勉強することの尽きない分野ですが、それゆえに飽きることなく、専門医取得後に自分の興味ある分野を集中的に学ぶこともできます。私は先の進路を色々と検討した結果、20184月より千葉大学皮膚科に入局することにしました。救急医療を学んだことで、以前抱えていたような不安からは開放され、専門分野の勉強により一層力を注ぐことができるようになりました。いまは皮膚科の勉強で精一杯ですが、落ち着いたら時々救急にもまた携わりたいと思っています。

船橋市立医療センター救命救急センターは1次から3次までの救急患者を受け入れおり、内科疾患から重症外傷まで、またドクターカーによる病院前救護、麻酔科、ICU管理など、とても幅広く救急疾患や全身管理について学ぶことができます。他科の先生方との連携もよく、よくわからないことは各専門科の先生に伺ったり、知識や技術をより高めたいと思う分野に関してはエコー研修、他科研修など積極的に学びに行くこともできます。

救急医を目指す人はもちろん、将来的には他科に進もうと考えているけれど救急も学んでおきたい人など、ぜひ一度、船橋市立医療センターに見学に来て頂ければと思います。豊富な症例と温かい先生方の下でとても有意義な救急研修がおくれることと思います。

(千葉大学病院皮膚科専攻医   今関  梓)

 

 

 

 

3年間の救急研修を終えて

私は船橋市立医療センターで医師としての人生をスタートし、救命救急センターで後期研修の3年間を過ごしました。
救急研修における1番の特徴は「救急・麻酔・集中治療」すべてを学べることだと思います。救命救急センターで日々救急の仕事をしながら、麻酔科の研修も集中的に行うことが可能です。重症患者の初療において「気道確保」「呼吸管理」「循環管理」がとても重要ですが、救急の現場で若い救急医が経験を積むことは難しいのが現状です。しかし、麻酔科研修をすることにより、普段から気道確保、呼吸・循環管理を行うことで自然と重症患者に対する初療の基礎が身に付きます。3年間の救急研修を終えて、どんな重症患者がきても自信をもってマネジメントできるようになりました。たくさんのことを指導してくれた救命センター、麻酔科の先生方に感謝しています。
全国的に件数は減っていますが、救命センターが力を注がないといけないのは外傷診療です。外傷における緊急止血において、ここ数年IVRの重要性が増しています。そこで次のステップとして、今年の4月から聖マリアンナ医科大学の放射線医学講座に入局し、画像読影とIVRの勉強をしています。放射線科で身につけた知識を、私をここまで育ててくれた船橋の仲間と共有していきたいと思っています。
若い救急医にとって船橋での研修は救急医としての基礎が身に付き、次のステップに進む前段階としてとても貴重な経験になると思います。魅力あふれる救命センターの一員になって、一緒に成長していける仲間がこれからも増えることを願っています。
(東京女子医科大学八千代医療センター   放射線医学講座   三浦剛史)