診療・治療について
がんの痛みの治療
がんによる苦痛は様々ですがここではその代表である痛み(がん疼痛)の治療について述べます。がん疼痛の治療に使われる薬剤には、オピオイド(モルヒネおよびモルヒネと似た薬)、非オピオイド性鎮痛薬(アセトアミノフェンと非ステロイド性抗炎症薬)、鎮痛補助薬があります。これらの薬剤を適切に使い、それぞれの患者さんごとに個別化した疼痛治療を行うことが大切です。
また、非薬物治療としては放射線治療や神経ブロックがありますが、他にマッサージや温罨法・冷罨法、軽い運動、環境の調整、装具や補助具の利用(コルセット、頸椎カラー、歩行器の使用など)を工夫することで痛みの程度を緩和することもできます。また、ひとりで抱え込まないようにするためには専門家に相談し十分な気持ちのケアを受けることが大切です。
ここではがん疼痛の治療を説明しましたが、他にも息切れ、食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、全身倦怠感、不安、うつなどがんの様々な症状に対応したケアを行います。