診療・治療について

前立腺癌   

船橋市の前立腺癌検診の基幹病院として、船橋医師会とも連携をとりながら前立腺癌の早期診断、治療に取り組んでいます。PSA(前立腺癌の腫瘍マーカー)4.0ng/ml以上、あるいはMRI画像で所見を認めるような場合に前立腺生検をお勧めしています。当院では腰椎麻酔をかけて前立腺生検を行うので、12日のスケジュールです。前立腺癌と診断された場合には、ステージ、がんの悪性度に加えてご年齢や体力の具合を考慮したうえで手術(ロボット支援手術)、放射線治療(IMRT)、薬物治療(ホルモン療法)などの選択肢を患者さんと相談しながら決めております。2018年から開始したロボット支援手術により、治療成績だけでなく患者さんの早期社会復帰に貢献しています。

膀胱癌

筋層非浸潤性(根の浅い)膀胱癌に対して経尿道的手術(TUR-BT)を行い、再発予防として抗癌剤やBCG膀胱内注入療法を行っています。粘膜下浸潤癌に対してガイドラインに基づき再度の内視鏡手術(2nd TUR)をお勧めしています。筋層浸潤性膀胱癌に対しては術前化学療法(GC療法が主)を行った後に膀胱全摘除術を行いますが、適応があればロボット支援手術も行っています。その他手術が適応とならない場合に、放射線治療を行うこともあります。転移癌に対しては化学療法(GC療法が主)及び免疫チェックポイント阻害薬による治療を行います。また、近年適応となった抗体薬物療法(エンホルツマブ ベドチン)による治療も実績があります。

腎癌

転移のない腎癌に対するスタンダードな治療法は手術ですが、現在その多くを腹腔鏡手術で行っています。特に小径腎癌ではロボット支援腎部分切除術を行っています。部分切除の適応とならない場合でも、ほとんどが腹腔鏡による腎摘除術の対象となっています。腫瘍が非常に大きい場合には、現在でも開腹手術を行うことがあります。転移のある腎癌に対しては、免疫チェックポイント阻害薬、分子標的薬による治療を積極的に行っています。

腎盂癌/尿管癌

転移がない段階では可能な限り腹腔鏡での手術を行っていますが、癌のボリュームや場所などで開腹手術を行うこともあります。転移癌に対しての治療は、膀胱癌とほぼ同じ薬物治療を行っています。

精巣癌

まず手術(高位精巣摘除術)を行います。肺やリンパなどに転移がある症例は化学療法を主体とした治療を行っています。

前立腺肥大症

薬物療法で症状が改善しない場合には、HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)による手術を第一選択として行っています。