概要

近年、悪性腫瘍に対する治療は急速に進歩しており、毎年、新しい抗がん剤が次々と承認され、治療成績も向上しています。特に免疫チェックポイント阻害剤の登場で、進行がんを治せる可能性さえでてきました。それと同時に治療自体が非常に複雑になっており、組織の種類や遺伝子変異の有無、PD-L1(programmed death-1 ligand)とよばれるたんぱく質の発現状況などにより、患者さん毎に最適な治療法を選択しなければならない時代になってきました。

多くの抗がん剤は副作用が非常に強く、また副作用の出方も薬剤ごとに大きく異なります。そのため、副作用に適切に対応できないと患者さんの生命にかかわる場合もあります。

抗がん剤を使用するためには悪性腫瘍と抗がん剤に対する十分な知識、そしてスタッフの情熱が不可欠です。これらの違いが患者さんの経過に大きく影響します。

腫瘍内科は抗がん剤治療を専門的に行っている診療科です。患者さんおひとりおひとりに対して適切な抗がん剤治療や放射線治療を選択し、現在の医療が発揮できる最良の治療を提供いたします。

日本におけるがんの現状

日本で2017年に新たにがんと診断された人は977,393名(男性558,869名、女性418,510名)と推計されています。罹患数が多い部位は男性では順に前立腺91,215名・胃89,331名・大腸87,019名、女性では乳房91,605名・大腸66,170名・肺41,630名となっています。

2019年のがん死亡は376,425名(男性220,339名、女性156,086名)と推計され、死亡数が多い部位は男性では肺53,338名・胃28,043名・大腸27,416,女性は大腸24,004名・肺22,056名・膵(すい)臓18,232名となっています(国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』より)。がんに対する治療は日々進歩してきていますが、発症者数も死亡者数もまだまだ多い状況が続いています。

おわりに

近年、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など、多くの抗がん剤が開発されてきています。これらを上手に使い分けてゆくことで、お元気でいられる時間を1日でも長くしたいと考えております。もちろん、患者さんの体力や病気に対するお考えはおひとりおひとり異なると思いますので、そのような点もふまえ、最善の治療を一緒に考えてゆきます。さらに、疾患によっては、さらに専門性の高い施設へのご紹介、あるいはセカンドオピニオン外来の受診をしていただいております。

船橋市立医療センターでがん診療を受けて本当によかったと思っていただけるように努力してまいります。

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