新人職員研修プログラム:看護局

Ⅰ 一般目標(GIO:General Instructional Objective)

看護専門職として、基本的な看護手順と技術を理解・習得し、助言を受けながら適切な看護を実践する力を養う。さらに、倫理指針や法的枠組みと日々の看護実践を関連づけて理解し、それに基づいて判断・行動できる力を身につける。また、チームの一員として協働する姿勢をもち、メンバーとしての役割を理解・遂行しながら、患者の尊厳を尊重しつつ、状況に応じた判断と対応ができる実践力と態度を身につけることができる。

Ⅱ 行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)

1)専門職としての役割と責任を理解し、助言を受けながら自立して行動し、自らの判断や実践する行為を言語化して日常業務に反映できる。

2)倫理と法令を理解・説明し、それに基づいてケア場面で安全かつ適正に行動できる。

3)ケアの受け手や状況に応じたニーズを把握し、助言を受けながら安全性と個別性に配慮したケアを計画・実施できる。

4)関係者と情報を共有しながら、役割を理解・遂行し、助言を得て多職種と連携した業務委譲と確認ができる。

5)安全と健康に配慮しつつ業務環境を整え、優先順位を調整して時間管理できると。

6)チームの一員として役割を遂行し、状況に応じて判断・対応できる実践力と専門職としての態度を身につけることができる。

7)根拠に基づいた看護技術を実践し、その記録と振り返りから改善点を見出し、フィードバックを活かして学習計画に反映できる。

Ⅲ 学習方略(LS:Learning Strategy)

1)OFF-JTOff-the-Job Training
 (1)院内研修:講義・シミュレーション・グループワークを通じて理論的知識と基本技術を体系的に習得し、安全で根拠ある看護実践につなげる力を身につける。
 (2)院外研修:院外の教育機会を通じて、看護専門職としての意識や役割の自覚を深め、接遇マナーを身につけることで、職業人としての基本姿勢を養う。

2)OJTOn-the-Job Training
 臨床現場での日常業務を通じて、助言を受けながら適切な判断・対応を実践し、自らの役割と責任を理解・遂行する力を養う。

3)新人到達目標チェックリスト
 eラーニングや技術テストを活用しながら、学習の進捗状況を可視化・振り返る。他者からフィードバックを受けることで、自分の状況を知る。

4)ケースレポート
 看護実践における判断根拠・行動理由を明確に記録し、文献・ガイドラインの活用を通して臨床判断の妥当性を考察することで、対応力と倫理的態度を深める。

Ⅳ 学習評価(Ev:Evaluation)

1)知識
 研修前後のレポート、ケースレポート、各場面での自己評価を通じて、専門知識の習得、 論理的思考力の向上、状況分析と意思決定の妥当性、必要な情報の活用力、理解度と認識力を総合的に評価する。

2)態度
 新人到達チェックリストや面談による学習意欲・積極性・自律性の確認、ケースレポート発表での協力姿勢・倫理的配慮・振り返りによる改善力の観察、麻薬管理等の責任ある技術を通じた安全意識と遵守態度の評価をする。

3)技能
 各種看護技術に関する実地指導者の実技評価、フィードバックをもとにした習得度と課題対処力の分析、ならびにプレゼンテーションにおける情報整理・伝達・対応力の総合的な技能面評価をする。