新人職員研修プログラム:リハビリテーション科
Ⅰ 一般目標(GIO:General Instructional Objective)
質の高いリハビリテーションを提供するため、、専門職としての知識や技術の向上を目指
し、信頼される人材を育成する。
Ⅱ 行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)医学的基礎知識と技術の習得
(1)解剖・生理・病態及び治療経過などの医学的知識が理解できる。
(ア)脳血管疾患(脳梗塞、脳出血くも膜下出血など)
(イ)神経・筋等運動器疾患(骨折、脊髄損傷等)
(ウ)心疾患(心不全、心筋梗塞・弁膜症・不整脈など)
(エ)呼吸器疾患(COPD,間質性肺炎、気管支拡張症など)
(オ)がん・腫瘍等
(2)身体機能障害、高次脳機能障害、摂食・嚥下障害等を理解し、介入計画を立案・実施できる。
(ア)四肢及び体幹の異常筋緊張や筋力低下、失調など中枢疾患
(イ)失語症・失行、注意・記憶・失認、遂行機能障害など、脳部位別の障害
(ウ)正常な嚥下機序の理解および嚥下障害
(3)診療に用いられる検査や検査結果から得られる情報を理解し、介入計画の一助とする事ができる
(4)診療録に訓練内容や状態を適切に記載し、計画書や報告書を作成できる
2)医療安全の倫理と法令遵守
(1)医療安全の観点(転倒予防、誤嚥リスク管理、感染対策)をふまえた介入計画を立案・実施できる
(2)インシデント発生時に適切な報告・対応ができる
(3)個人情報保護・記録管理・専門的倫理を尊守する
3)チーム医療の実践
多職種との情報共有や調整を積極的に行い、チームの一員として役割を果たすことができる
4)接遇とコミュニケーション
患者・家族に対して適切な言葉でわかりやすく説明を行い、信頼関係を構築できる
Ⅲ 学習方略(LS:Learning Strategy)
1)評価・訓練業務
(1)療法士と同行し、評価・介入場面を見学・経験する
(2)チーム内支援型教育を基本とし、実技指導を受ける
(3)診療録・計画書・報告書等について指導療法士が添削し、助言を受ける
(4)科内、院内勉強会に参加し知識をつける
(5)部門内及び科内にて症例を提示し検討会にて助言・指導を受ける
2)医療安全の倫理・感染対策業務
(1)医療安全研修へ参加する
(2)緊急時対応演習に参加する
(3)院内感染対策マニュアルを理解し、感染予防策について評価・指導をうける
3)チーム医療の実践
(1)カンファレンスへの参加、同行参加する
(2)退院調整看護師、ケアマネージャー等への情報提供場面への参加・見学を行う
4)接遇とコミュニケーション
(1)科内及び院内及び院内接遇研修へ参加する
(2)適宜スタッフから接遇指導を受ける
Ⅳ 学習評価(Ev:Evaluation)
1)評価・訓練業務
(1)診療録及びサマリー記載の評価を適宜受ける
(2)臨床介入場面について、チーム内スタッフより評価を受ける
2)医療安全の倫理・感染対策業務
(1)臨床介入時の感染対策の評価を受ける
(2)インシデントレポート内容および改善策について評価を受ける
3)チーム医療の実践
(1)多職種への情報収集および提供内容などの評価を受ける
(2)カンファレンス時のプレゼンテーション等の評価を受ける
4)接遇とコミュニケーション
科内での定期的な接遇態度の評価を受ける
Ⅴ 年間スケジュール
4月・5月 | 6月~ | 9月~ | 2月・3月 |
・科内新人研修(リスク管理、酸素療法、バイタルサインの評価、接遇研修、車椅子への移乗介助方法、ポジショニング、病室環境、ADL-FIM採点方法、カルテ記載、書類作成) | ・休日出勤開始 ・担当症例5~6名 ・他スタッフの症例に介入できる(代行) |
・科内症例報告 ・担当症例8~9名 |
・科内症例報告 ・年間振り返り |